20月女性会員の会「会員を囲んで」第8回
話題提供:中嶋みさきさん


ジェンダーの社会問題化
−両性の平等と教育の視点から−
おはなし:中嶋みさきさん
  日時:2月5日(土)13:30-16:00
  場所:府中グリーンプラザ7階和室
   (京王線府中駅北側に出て30秒です)
  参加費:300円(お菓子代として)
  連絡先:日本科学者会議東京支部・菅進(0426-63-1428)


  この会は各分野で活躍されている女性会員のお話を楽しく聞こうという趣旨で始まっ た懇談会で、今回は8回目になりますす。話し手は女性ということにして、聞き手は男 性大歓迎の会です。会員でない方にお話しをお願いすることもあります。今回は中嶋み さきさん「ジェンダーの社会問題化−両性の平等と教育の視点から」と題してお話しい ただきます。中嶋さんは日本の科学者2004.11に「七生養護学校問題と東京都の教育行 政」を執筆されていますので、ぜひご覧下さい。
☆   ☆   ☆

レジュメ

          ジェンダーの社会問題化
        −両性の平等と教育の視点から−
                               2005年02月05日
                                中島みさき
はじめに

社会問題化という視点
 バッシングだけではなく、現代日本社会に投げかけられている問題を考えたい

ジェンダーか「ジェンダー」か

1:「ジェンダー」の流布とパッシング
 ○ 誤解されたジェンダー 大学生の理解から
 ○ パッシングの経過
   従軍慰安婦問題と新しい歴史教科書をつくる会(「つくる会」)
    〜日本におけるジェンダーの歴史的文脈と公教育の役割

   女性差別撤廃条約の具体化と男女共同参画社会の基本法の成立
    〜学校における男女平等のみなおし
      機会の均等だけでなく教育の質が問い直されている
       混合名簿の普及、家庭科の共修、性教育ジェンダーを考え
      させる実践の展開、スクールセクハラなど性被害の顕在化

      男女共学のあり方    別学か共学か
      教科書問題       家庭科教科書の検定問題
                  「つくる会」の教科書の検定合格・採用問題

   憲法・教基法改正と「ジェンダーフリー」・性教育バッシング
    〜教基法改正と家庭教育の強調

     家庭科教科書、教育における「ジェンダーフりー」、過激な性教育
    への攻撃 → 平和教育、広いいみでの人権教育への攻撃

     憲法24条の改正問題

2:教育におけるイデオロギー状況とバッシング
 ○男女平等における強調点のちがい

 ○ジェンダー概念をめぐるとらえ方のちがい

 ○憲法・教育基本法における男女平等の視点の弱さ

 ○民主的な教育運動におけるジェンダーに対する理解の遅れ

3:「両性の平等と教育」の質的発展と日本の民主主義
 ○ジェンダー視点と人間性の開発

 ○新自由主義のつくりだす「ジェンダー」に対し、ジェンダー視点から人間の尊厳を
  大切にする制度の創造

   労働条件の改善
   中立性にもとづく家族制度に対する公的責任
   子育てをめぐる福祉・教育制度に対する公的責任
   子育てを支える文化・環境を保護・支援する公的責任

   *性に固有な権利の尊重

 ○家庭から、多様な性の共生から求められる、共同性・公共性の再編
   教基法1条・2条・5条・7条を重ねて読みこむ

 ○ジェンダー視点と暴力の否定→平和に生きる権利 憲法9条




戻る